【主な出演者】

【演目と配役】

一.上「雨の五郎」 片岡愛之助
下「藤娘」 尾上菊五郎
二.襲名披露「口上」
三.「魚屋宗五郎」 尾上菊五郎
中村雀右衛門
片岡愛之助
【あらすじとみどころ】
■雨の五郎(あめのごろう)
春雨の夜、蛇の目の傘をさして現れた曽我五郎は、大磯の遊女化粧坂の少将のもとへ向かっています。父の仇討ちの機会を五郎は心に秘めていますが……。曽我兄弟の仇討ちで知られる曽我五郎を題材にした舞踊です。廓通いをする五郎の色気と艶やかさ、荒事の豪快さや勇壮な立ち廻りなど、見どころ溢れる人気の舞台です。
■藤娘(ふじむすめ)
近江国大津にある古松の大木に垂れ下がった一面の藤の花房。その前に現れたのは、若い娘姿の藤の精。藤の枝を手にしながら可憐に踊り始め……。六世尾上菊五郎により従来の曲に『藤音頭』という新たな曲を加え、ほろ酔い機嫌の娘姿で恋しい男性への想いを踊る演出が、今日まで親しまれています。人気舞踊の名作を是非お楽しみください。
■口上(こうじょう)
八代目尾上菊五郎は、令和七年五月・六月に東京・歌舞伎座で尾上菊五郎の名跡を八代目として襲名しました。その後、各地で襲名披露を行い、この度はご当地の皆様に襲名のご挨拶を申し上げる華やかな一幕です。
■魚屋宗五郎(さかなやそうごろう)
江戸芝神明界隈で魚屋を営む宗五郎は、奉公に出した妹のお蔦が不義の疑いをかけられて旗本の磯部主計之助に手討ちにされたと知り、女房のおはま、父の太兵衛と共に悲しみに暮れています。しかし、弔問に訪れたお蔦の同輩から、お蔦の罪は濡れ衣であると聞いた宗五郎。酒癖の悪さから禁酒の誓いを立てていましたが、やり切れない思いから酒を飲み始め、ついには飲み干してしまいます。酒乱となって暴れ出した宗五郎は、妹の無念を晴らすために磯部邸に乗り込みますがそこへ家老の浦戸十左衛門が現れ……。
「播州皿屋敷」の趣向を取り入れた本作は、五世尾上菊五郎から依頼された名作者・河竹黙阿弥が執筆した傑作です。宗五郎の妹への思い、酒を飲み始めた宗五郎が次第に酩酊していく姿、宗五郎の怒りと悲しみが切実に伝わるせりふなど江戸の市井に生きる人々の姿を生き生きと描き出した生世話の世界をお楽しみください。

